この記事では、Webサイトを作る時に必要なコンセプトワークのやり方をまとめています。
Web制作業務に携わっている方や営業担当者、デザイナーの方に役立つと思います。
それでは内容に進みましょう!
コンセプトとは?
Webサイト作成に着手するにあたり、まずそのwebサイトのコンセプトを決めます。
ここでいうコンセプトとは、
- どのような人に向けたWebサイトか?(年齢、性別、抱えている悩みや欲望、地域など)
- その人になにを伝えるWebサイトか?(問題の解決方法や新しい知識など)
- それを伝えた結果、その人がどう変化するWebサイトか?(興味を持ってお問い合わせをする、セールスが上達する、パソコンのスキルが上達するなど)
を具体的に表現したものになります。
また、Webサイトやブログサイトを作る上でコンセプトを決める理由は、
- どのようなテーマカラーにするか
- どのようなキャッチコピーを表示するか
- どのような画像を使うか
- どのようなキーワード設計(SEO対策)をするか
といったWebサイトのデザインやコンテンツを設計する際の基準を決めるためです。
Webサイトを見てほしい人に合わせて設計します。
コンセプトワーク、もしくはコンセプトメイキングと呼ばれる
このコンセプトを決める作業をコンセプトワーク、またはコンセプトメイキングと呼んでいます。
コンセプトワークの流れ
具体的な作業の流れは下記の通りです。
- 自社の強みや得意なこと、またはこれまでの実績を振り返り棚卸を行う
- お客様となる人が抱えている悩みや問題を調査する
- ライバルの特徴や強みを調査、分析する
- お客様が存在し、ライバルに勝てる見込みのある市場を決める
- 決めた市場でのあなたの立ち位置を決める
- 決めた市場の中で、具体的にだれを顧客とするかを決める
コンセプトは単にやりたいことをまとめたものだけじゃない
私がお客様のWebサイトを作る際は、事前にお客様にヒアリングをしてコンセプトを決めていきます。お客様によっては事前にコンセプトを考えている方もいますが、そのほとんどがコンセプトではなく単なるやりたいことをまとめているだけの場合が多いです。
また商品の機能的な面や仕様をまとめることでもありません。その製品を使った結果、その商品を購入した結果、その人がどういった状態になれるか(利益を得られるか)をまとめたものです。
コンセプト作成例
参考までにコンセプトワークの流れに沿って、仮に商品「サプリメント」のコンセプトを作ってみます。
1.棚卸
棚卸では自社や自分の得意な事や強みを挙げます。例えば「自社のサプリメントは偏頭痛にも効くと口コミが広がっている」、「自社では商品の品質管理に一番力を入れている」、「自社のサプリメント商品は子どもにも安心して使っていただける」などが考えられます。
棚卸の際のポイントは、他人やお客様からよく言われる言葉を参考にすることです。その結果、自分では気づいていない強みが見つかる場合があります。
2.お客様の悩みとは?
お客様が持っている悩みってどんなものがあるでしょうか?
例えば、Yahoo知恵袋で調べてみると、
「偏頭痛持ちだから今の仕事がこの先続けていけるか不安です」
「体重を下げてもリバンドしてしまう…」
「子どもが肥満認定を受けてしまったのですが…」
などの悩みが見つかります。
3.ライバルは?
例えばですが、取り扱う商品がダイエットに効くサプリメントだからといって、「体重が気になりだした女性向けダイエット用サプリメント!」なんてコンセプトを作ったとします。その時、まわりにはどのようなライバルが現れるでしょうか?
試しにGoogleで「ダイエット用サプリメント おすすめ」と検索してみます。
上位10サイト分表示されていますがほとんどランキングサイトです。そしてランキングで紹介されているサプリメントはどれも有名なメーカーの製品ばかり…ライバルだらけですよね…
このようなライバルの中に参入したとして、勝算はどれだけあるでしょうか?私は参入したくありません(^^;)
そのため、「戦わずして勝つ」方法を採用することをおすすめします。詳しくは下記で説明します。
4.市場を決める
次にライバルを調査して市場を決めます。今回調査してみた結果、「子ども向けのダイエットサプリ」がライバルが少ないようでしたのでこの方向性で進めたいと思います。
ライバルがまったくいない市場は需要が無い可能性があるため注意が必要です。
5.立ち位置を決める
次に大切なのがライバルを分析して自分(自社)の立ち位置を決めることです。マーケティング用語ではポジショニングとも呼ばれます。これこそが戦わずして勝つ戦略です。
今回はあくまで仮ですが、「学校でも採用されているサプリで、肥満解消だけでなく集中力アップにも期待できるサプリメント」というポジションをとることにします。
ライバルは肥満解消だけを謳っているので、集中力アップにも期待できるという部分は差別化になります。
ポジショニングは奥が深いので、別に詳しく記事を書く予定です。
追記:ポジショニングについて記事「ポジショニングマップと戦略『成否はここで分かれる』」を書きました。
6.どんな人が見込み客となるか?
今回は仮に「子どもが肥満でダイエットさせたいけど、父親に似て運動嫌いな子どもの将来に不安を抱える母親」を見込み客として定義しました。
これでライバルよりも選ばれるコンセプトの出来上がりです(^^)
まとめ
今回参考で作り上げたコンセプトがこちらです。
「子どもにわずか1ヶ月間ご飯と一緒に食べさせるだけで、運動嫌いと肥満が解消するサプリメント」
そして、決めたコンセプトに沿ってWebサイトのデザインや仕様を設計していきます。
このようにコンセプトを作る作業は単純ではありません。
ですが一度しっかりとしたコンセプトが出来上がってしまえば、
お客様から選ばれ続ける商品(サービス)になります。
以上がWebサイトのコンセプトを決める作業になります。
ぜひ、選ばれ続けるコンセプトを作ってくださいね♪
コンセプトを作ったら次はサイト設計をしましょう!
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